新山公園
概要
子吉川河口付近北側に位置する自然公園。
標高100から140メートルの間に、樹齢40から70年位の染井吉野と山桜が混在するため、長く桜が楽しめる公園です。
また、天候のよい日は、五峯山・権太郎山など眺望の開けた場所から日本海・子吉川・鳥海山や本荘市街地が見渡せる絶好のビューポイントにもなっています。
見どころ
新山神社
園内の標高148mの東山山頂に鎮座する神社。
神社参道入口から境内までは石段参道が続きます。
晴れた日には、西の日本海、南には霊峰「鳥海山」を望むことができます。
新山は修験の山と知られ、現在でも毎年1月に行われる奇祭「裸まいり」となって、当時の荒行の名残を伝えています。
椿森(新山安山岩)
今から約800万年前、この辺りがまだ浅い海の中だったころに海底火山が噴火し、火山灰、火山礫、火山岩塊が堆積しました。
火山活動で放出されたさまざまな大きさの砕屑物が固まってできた岩石を火砕岩といいますが、ここの岩は「新山安山岩」と呼ばれ、およそ200mほどの厚さで堆積していると考えられています。
十数万年前になるとこの辺りは隆起し、大きな山をなしていましたが、のちの浸食によって硬い岩が標高100~140mの高さの小さな丘になって残ったのが新山公園一帯です。
椿森では大人のこぶしよりも大きい灰色っぽい岩を含む、2~10mの高さの「新山安山岩」の崖に触れることができます。
石灯篭
「新山神社 石灯籠」は、柱下部に「越中国 東岩瀬港 司得丸 梶谷竹次郎 廻船問屋 鎌田福蔵 大正五年丙辰年 七月吉日 奉納」と刻まれています。
富山県東岩瀬港の船主の梶谷竹次郎と石脇の廻船問屋の鎌田福蔵が大正5年に奉納したものです。
かつては北前船で栄えた石脇湊でしたが、当時は古雪港(本荘港)に淘汰され、本荘の窓口は本荘港になっていたと思われますが、大正時代になっても富山の船主と石脇の廻船問屋のつながりがあり、船にかかわる人たちの信仰を集めた新山神社に一緒に石灯籠を奉納していたことを示すものです。
また、すでに北前船は明治時代半ばには全国的には輸送手段としての役割を終えていた頃ですが、本荘ではまだまだ北前船が最大の輸送手段であったことがわかる歴史的な北前船資料です。
新山神社石灯篭
三十三観音石像
園内を散策すると、いくつもの石づくりの観音様を目にします。
新山公園創設時、西国三十三観音を模して、 近くの石龍寺から移されたもので、順路を巡って、配置された観音像を探しながら散策道を歩くのも、楽しみの一つです。
第一番 第十七番
桜の見ごろ
4月下旬~5月上旬
新山公園からの眺め