鳥海山(猿倉口)
概要
この登山コースは、鳥海山ろく唯一の高温温泉・猿倉温泉を拠点に登るコースである。
休養宿泊施設「鳥海荘」から奥山放牧場を経由し、発電所の取水施設が建っている堰口を右折、3.5㎞ほど進んだところにある駐車場が起点になる(鳥海荘から駐車場まで約10㎞)。
登山コース
駐車場から車道を横断し、ブナ林の歩道を 1㎞ほど登ると5合目『棚池(たないけ)』に着く。
さらに急坂を登り、灌木帯の尾根沿いに高度をかせぐと、右手には海岸線、背後には出羽丘陵と奥羽山脈を眺めることのできる6合目『見返り坂(みかえりざか)』。
ここから緩斜面となり、積雪と風雪によって奇形となったダケカンバの林を登り抜けると、辺りが開け、さらに進むと水場のある7合目『鶯谷(うぐいすだに)』に着く。
沢を渡り、鶯平の標柱のある大きな湿原を北に折れ、七ツ釜滝直下の鶯川を飛び石伝いに渡り、避難小屋の横を抜け、8合目『七ツ釜(ななつがま)』へと登り着く。
ここで『矢島口』ルートと合流し、高度をかせぎ大雪路を抜けると、9合目『氷の薬師(こおりのやくし)』。
そして舎利坂(しゃりざか)を登り切れば、『七高山(しちこうさん)』山頂に到着する。
新山へは、『虫穴岩』まで外輪を下り、そこからさらに内壁の鎖場を慎重に下り、万年雪にとりついて西に向かう。
岩に印された矢印を追って登ると2,236mの新山頂上にたどり着く。
このコースでは、舎利坂の“がれ場”の登下降と落石に注意が必要。
また霧が発生した場合の8合目から9合目にかけての大雪路雪渓は慎重に行動するようにしたい。
さらに雨天時は7合目鶯谷の沢と七ツ釜滝直下の鶯川が増水のため渡れない場合もあるので十分注意が必要である。
水場は夏枯れする場合もあるので、出発前に必要量は準備するとよいだろう。
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